【競馬】儲かる馬券の買い目を徹底的に考える

「明日のメインレース、印は決まったけど買い方が悩むな…」
「競馬で負け続けるけど、どうしたらいいんだろう」

実はそういう人は多いのではないでしょうか。
今回は統計的なデータを使いながら儲かる馬券を考えていきましょう。

目次

競馬は購入者が損をするギャンブル

実は競馬は、基本的には購入者が損をするギャンブルです。

というのも、競馬には払戻率というものがあります。
これは簡単に言えば、「購入された馬券の金額のうち、払戻に使用される金額の割合」です。

競馬は公営ギャンブルであり、運営側が損をするような体制では継続して健全な運営ができなくなります。
そのため、競馬では券種ごとに払戻率が設定されており、総売上から払戻率を引いた割合が運営側(JRAや国庫)に渡ります。

つまり、競馬は買えば買うほど回収率がこの払戻率に収束する、言い換えれば、損をするということになります。

以下に枠連とWIN5を除いた7種類の馬券の払戻率を載せておきます。
券種によって払戻率が異なるのもポイントです。
※馬券の種類についてはこちらの記事をお読みください。

単勝複勝馬連ワイド馬単3連複3連単
払戻率80%80%77.5%77.5%75%75%72.5%

競馬は集合知との戦い

【三人寄れば文殊の知恵】
凡人でも三人集まって考えれば、文殊菩薩のような素晴らしい知恵が出るものだということ

これは三人集まれば「素晴らしい知恵」が出るということわざですが、競馬では万単位の人が予想した結果がオッズとなって現れます。
そして、この集合知が競馬では圧倒的な精度を誇ります。

以下に、2014年~2018年の5年間の競馬の人気別成績を載せておきます。

人気勝率連対率複勝率
1番人気32.3%51.1%63.9%
2番人気18.8%37.0%50.4%
3番人気13.0%27.2%40.8%
4番人気9.7%21.1%33.0%
5番人気7.2%16.2%26.5%
6番人気5.5%12.9%21.8%
7番人気4.0%9.5%16.5%
8番人気2.8%7.3%13.4%
9番人気2.3%5.5%10.2%
10番人気1.7%4.3%7.9%
11番人気1.4%3.5%6.5%
12番人気1.1%2.7%5.2%
13番人気0.7%2.0%3.8%
14番人気0.3%1.3%2.5%
15番人気0.4%1.0%2.0%
16番人気0.1%0.5%1.1%
17番人気0.1%0.6%1.2%
18番人気0.0%0.2%1.0%

表を見ていただいてわかるように、1番人気から順に勝率・連対率・複勝率が低下していきます。
さすがに人間の予想なので14番人気以下は少し確率の大小が前後しますが、それを考慮しても競馬において集合知の凄さが伝わるんではないでしょうか。

競馬で勝つには人気と実力の歪みを狙う

簡単に言えば、やればやるほど損をするギャンブルが競馬です

それでも、何とかして勝ちたい
自分も競馬が大好きなので、何とかして勝てる方法を考えています。

さて、競馬は集合知との戦いと書きましたが、競馬を予想する人の多くは娯楽・趣味としてやっています。
そして、馬券を購入するときの予想は、

・馬の名前がかっこいい・可愛いから
・自分の好きな数字・誕生日の数字と一致するから
・過去4レースほどの成績が良いから
・知っている(上手い)騎手が乗るから
・人気だから
など、あまり論理的な裏付けがある予想とは言えないものがほとんどです。

そこで、競馬で勝つにはオッズと馬の実際の能力値との歪みを狙うのがポイントです。

ここからはデータをもとに勝てそうな馬券の買い方を考えていきましょう
まずは、券種から考察していきましょう。

券種を考える①:券種ごとの平均払戻金額を考える

まず最初に着目したのは平均払戻金額です。

2005年~2020年1月の約48,600レースの平均払戻金額は以下の通りです。
データはこちらの記事より引用させていただいております。

券種平均払戻金額
単勝1,038円
複勝359円
馬連5,869円
馬単11,821円
ワイド1,968円
3連複23,884円
3連単151,676円

これはほとんどの方の想定より高い金額になっているのではないでしょうか。
理由は、この金額が単なる算術平均だからです。
つまり、大荒れのレースがいくつかあると一気に平均払戻金額は高くなってしまうのです。

券種を考える②:払戻金額の調和平均と中央値を調べる

となると、実態を捉えるために次は払戻金額の調和平均と中央値を調べてみます。
このデータもこちらの記事より引用させていただいております。

券種調和平均中央値
単勝405円490円
複勝207円210円
馬連1,192円1,910円
馬単2,172円3,650円
ワイド600円850円
3連複2,618円5,400円
3連単12,222円30,510円

こちらのほうが平均値より実態に即した金額になっている気はしないでしょうか。
今回のデータ分析でも主にこちらの金額をもとに分析していきます。

券種を考える③:馬券の当たる確率を考える

馬券には各々の当たる確率があります。
例えば、最もレース数の多い16頭レースの場合、1着の馬は1頭しかいないので単勝が当たる確率は1/16です。

それでは、16頭立てのレースの場合、各々の券種が当たる確率を表にまとめてみましょう。
※人気やオッズは考慮しません

券種当たる確率
単勝6.25%
複勝18.75%
馬連0.83%
馬単0.42%
ワイド2.5%
3連複0.18%
3連単0.03%

複勝が最も当たりやすく、3連単が最も当たりにくい券種であるのは誰もが認識していることだとは思います。
ワイドは1レースで3つの当たりの組み合わせが出るので確率が高くなっています。

実際は人気馬のほうが勝ちやすいので各馬の勝率はこの確率とは異なりますが、各券種が相対的にどれくらい当たるかはイメージできると思います。
3連単の当たる確率は0.03%と非常に低くなっており、これを認識すると三連系の馬券を買うのを躊躇する人も増えるのではないでしょうか。

オススメの券種は複勝・ワイド

最初に記載しましたが、各券種の1点あたりの払戻金額は払戻率に収束していきます
そういう点では、最も勝ちやすい券種は単勝・複勝ということになります。
(それでも買い続けると損をしますが)

ただ、競馬で勝つ馬はどのレースでも必ず1頭です。
そのため、1頭でも実力が抜けた馬がいる場合は、基本はその馬が勝ち、オッズと実力との歪みが生じにくいです。

そこで、オススメしたい券種は複勝・ワイドです。
まず、三連系や馬単の馬券は払戻率が低く、買い続けた場合に基本的には最も損しやすい馬券になっています。
次に、単勝はなかなかオッズの歪みが生じません。これは全レースの50%は1,2番人気が勝つためです。
最後に馬連ですが、馬連は8頭立て以上であれば必ずワイドより3倍当てるのが難しくなります。一方で配当は3倍もありません。つまり、ワイドと比較したときに当てにくく、配当が低い券種だということです。

ちなみに、競馬の歴史に詳しい人は古くからある券種のほうが払戻率が高いことに気づくのではないでしょうか。
平成時代の競馬は1997年、1998年を境に2012年まで年々売上が下がっていました。
JRAとしても、売上が下がる中でどうにかして運営をしていくために、購入者に夢を見させつつ売上の取り分の多い三連系の馬券やWIN5を追加したのではないかと考察します。

【券種追加の歴史】
1991年 単勝・複勝に加えて馬連を追加
1999年 ワイドを追加
2002年 馬単・3連複を追加
2004年 3連単を追加
2011年 WIN5を追加

馬券の買い方①:複勝は2~5番人気で買え

複勝の場合、1番人気を買うとなかなか配当妙味に出会うことはありません。
そこで、オススメは2~5番人気の中から実力との歪みのありそうな馬を選ぶ方法です。

2~5番人気の馬は平均して1.5頭は複勝圏内に絡んできます。
単純計算で4頭中の1.5頭ですから、当たる確率は37.5%です。
なので、複勝オッズは2.7倍以上つくような馬を選択することをオススメします。

馬券の買い方②:馬連は5番人気以内で買え

馬連の場合、全体の50%のレースで5番人気以内の馬で決着します。
そこで、オススメは5番人気以内から2頭を選ぶ方法です。

なお、当たる確率が50%で平均払戻金額(調和平均)が1200円弱であることを考えると、1レースで買っていい点数は4点くらいまでです。
ボックス買いする場合は、3頭ボックスまでに抑えてください。

馬券の買い方③:ワイドは3つのルールを守って買え

ワイドの場合、買い方は非常に複雑になります。
自分は以下に書いてある3つのルールを守って買うことをオススメします。

ルール1:印は3頭まで

当てたいから多くの馬を買うというのは損をする初めの一歩です。
まず、ワイドはどう頑張っても3種類しか当たりません

つまり、4頭以上の馬を買うと必ず1つ以上は無駄な馬券が発生してきます。
競馬はただでさえ損をするように作られているギャンブルです。
無駄な馬券は買わないに越したことはありません。

上記のようなことを踏まえて、印は3頭までに絞るようにしてください。

ルール2:9番人気以下を買わない

最初に載せた人気順の複勝率を見ていただければわかりますが、9番人気以下が馬券になる確率はたったの40%しかありません。
つまり、5レースに3レースは9番人気以下が馬券にすらならないのです。

「逆に2レースは馬券になるじゃないか」
と思う人もいるかもしれませんが、9番人気の馬は5頭以上いるケースがほとんどです。
また9番人気以下の馬が馬券になる場合、ほとんどが実力ではなく、展開や運という不確定要素の影響での好走が多いため、9番人気以下の馬は買わないことをオススメします。

ルール3:2番人気以内の馬は必ず1頭だけ買う

人気順の複勝率を見て気づくかもしれませんが、1番人気か2番人気の馬は確率上平均1頭以上が複勝に絡みます

「人気馬から買うと配当が…」
と思うかもしれませんが、2番人気以内から1頭だけを買えば、最低配当を購入することはないはずです。
当たる確率を高めながら配当妙味も狙うという観点から、2番人気以内の馬のどちらかを買うことをオススメします。

オススメの買い方は複勝率100%を狙うこと

ここまでのルール3つは競馬で儲けるために最低限注意してほしいことです。

最後に、個人的にオススメする馬券の買い方をご紹介します。

それは、複勝率が100%になるところで分けて買うことです。

本命:1番人気 or 2番人気
対抗:3番人気~5番人気から1頭
単穴:6番人気~8番人気から1頭

この買い方の場合、
1番人気、もしくは2番人気が3着以内に入る確率は114.3%
3番人気~5番人気が3着以内に入る確率は100.3%
6番人気~8番人気が3着以内に入る確率は51.7%
となり、当たる確率がそこそこ高い割に配当妙味も狙えます。

オッズと実力の歪みが生じやすいのも3番人気~8番人気のあたりなので、個人的には上記3頭のボックス買いをオススメします。

出走馬の実力を見抜く方法とは

「馬券の買い方はわかったけど、肝心の出走馬の実力はどうやって見抜けばいいの?」
と思われる方も多いでしょう。
実際、各競走馬の実力を見抜くのは非常に難しいです。

プロ予想家の人たちは自分で指数を作ったりしていますが、基本的には全て有料になっています。
そこで、私は各出走馬の実力を無料で公開することにしました
以下の記事で算出ロジックも公開していますのでお読みいただいたうえで、是非お使いください。
各競走馬の実力がタイム差となって表示されるため、実力差も簡単にわかります。

以上となります。
是非参考にしてみてください。